2012年5月10日木曜日

鼻炎(急性慢性)・副鼻腔炎(急性慢性)


●急性鼻炎(きゅうせいびえん)

■原因と症状:
粘液性の急性炎症で、どの年代にも生じますが、特に小児に多く現れます。ウイルス感染をして風邪を引くときの初期症状としてよく現れます。鼻は最初乾燥感を覚えますが、その後突然水鼻が大量に出始めて鼻を幾らかんでも留まらない程になることもあります。ついで鼻がムズムズする不快感やくしゃみ、目の充血やショボショボ感、悪寒、発熱、倦怠感などの風邪の一連の症状も出てきます。


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鼻の対処が悪いと鼻漏(びろう)若しくは鼻汁は透明の液体から粘性のある黄色い汁に変わってきます。鼻閉(びへい)いわゆる鼻づまりが起こると嗅覚異常(きゅうかくいじょう)や味覚減退(みかくげんたい)も起こることがあります。実際には嗅覚や味覚が鈍ったり、食べ物の味が違ったりします。
ウイルスが原因でなくても、刺激性の強い気体やホコリや粉もしくは煤煙(ばいえん)を吸い込んでしまった時などでも大量の水鼻が出ますが、その場合は風邪の一連の症状が出るとは限らずに一過性の症状で終ってしまう場合もあります。


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■治療:
鼻の疾患だと思って鼻の治療だけすればよいのではありません。風邪の一症状とも考えられますから、体を十分に温めて必要な栄養を摂り、一般の風邪薬を服用することも必要です。その際買い薬なら解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、などが含まれた総合感冒薬でよいでしょう。また処方箋では抗生剤も使用することがあります。
鼻づまりがひどくなったり、鼻汁に膿のようなものが混じっているなら耳鼻科での診察・治療をすべきです。


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●慢性鼻炎(まんせいびえん)

■原因と症状:
粘膜性の慢性炎症で、鼻粘膜への長期の刺激が原因とされています。即ち慢性鼻炎を繰り返していくうちに慢性化したり副鼻腔炎や扁桃炎の影響を受けて慢性鼻炎に罹る場合もあります。 更に原因を詳細に分類する方法もありますが、共通して見られる症状としては鼻閉があり、嗅覚の障害もなんらかの形でみられます。 鼻汁は急性のように水鼻が大量に出ることはなく、粘液性のものがじくじくと年中出るようになります。


また慢性肥厚性鼻炎(まんせいひこうせいびえん)といって、下鼻甲介(かびこうかい)が腫れて肉厚になる病気もあります。この病気が酷くなってくると非可逆的になり、元の良い状態には戻りませんから切除手術を施すこともあります。
*下鼻甲介inferior nasal concha:上鼻、中鼻、下鼻とそれぞれにある甲介で、貝殻の形に似た小骨のこと。

■治療:
慢性症状では長期間服用したり点鼻するには相応しくない抗生剤やステロイド薬、抗ヒスタミン剤などがありますので、専門医に相談して薬は用いるべきです。粘りのある鼻汁で悩まされている場合など、鼻洗を行うだけでもかなり症状が軽減します。
家庭用の鼻洗浄のキットを購入して、ぬるま湯の食塩水で鼻を洗うのも良い方法です。



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